当院での痛み治療
帯状疱疹
主に子供のころにかかった水ぼうそうのウイルスが加齢やストレスなどをきっかけとした免疫低下に伴い再活性化することが原因です。痛みの強い皮疹として現れ、皮疹は数週間で改善しますが、皮疹がよくなっても痛みが残存して帯状疱疹後神経痛となり著しく生活の質が低下する場合があります。
とにかく早い段階で痛みを軽減することが大事です。
当院では薬物療法、ブロック治療、レーザー治療などを組み合わせて治療を行っています。
また、早期に集中的に治療した方が早く痛みが軽減するため当院への入院をお勧めしています。
帯状疱疹の予防のためのワクチン接種も行っています。ご相談ください。
手、腕の痛み、しびれ
頚椎椎間板ヘルニア：加齢や慢性に繰り返される負荷により頚椎椎間板の中央にある髄核という組織が脱出して脊髄や神経根を圧迫します。神経根を圧迫されれば頸から肩の激痛、上肢あるいは手指への放散痛、しびれなどが起こります。
治療：星状神経節ブロック、神経根ブロック、腕神経叢ブロックなどのブロック治療や薬物療法、リハビリテーションを組み合わせて行います。
頚椎症性神経根症：頸の神経の出口に加齢によりできた骨のとげなどが当たり神経根が締め付けられる疾患です。
治療：トリガーポイント注射、星状神経節ブロック、腕神経叢ブロック、神経根ブロックなどを薬物療法、リハビリテーションと組み合わせて行います。
手根管症候群、肘部管症候群：レーザー治療、薬物療法、ブロック治療で治療を行いますが改善しない場合、手術をお勧めしています。
頭痛、顔面の痛み
片頭痛、群発頭痛、緊張型頭痛などの頭痛や三叉神経痛、非定型性顔面痛、舌痛症などの痛みに対し、薬物治療、物理療法、星状神経節ブロック、後頭神経ブロック、眼科上・眼科下・オトガイ神経ブロックなどのブロック治療、リハビリテーション治療を組み合わせて行います。
頸、肩、腕の痛み
外傷性頚部症候群：頚椎に急激な外力が加わった際に生じる頸部の靭帯、筋、椎間板、椎間関節の損傷です。
治療：トリガーポイント注射、症状に応じて星状神経節ブロック、後頭神経ブロックや薬物療法、物理療法、リハビリテーションなどを組み合わせて治療します。
頚肩腕症候群：頸、肩、上肢の他覚所見に乏しい痛み、しびれ、凝り感、異常感覚など多彩な症状を示します。
治療：トリガーポイント注射、星状神経節ブロックや薬物治療、リハビリテーションを組み合わせて治療します。
肩関節周囲炎（五十肩）：中年以降に肩関節の痛み、可動域制限が起こります。
治療：関節内ステロイド、ヒアルロン酸注射、肩甲上神経ブロック、サイレントマニピュレーション、や薬物療法、リハビリテーションを組み合わせて行います。
そのほか、胸郭出口症候群、肩腱板損傷、石灰沈着性肩腱板炎、インピンジメント、テニス肘など
腰痛
急性腰痛症（ぎっくり腰）：重いものを持った時や日常の些細な動作などで突然、腰痛が発生し、動けなくなります。筋肉、靭帯、特に椎間関節がかかわっている腰痛であることも多く、ブロック治療で劇的によくなることもあります。
治療：硬膜外ブロック、トリガーポイント注射、薬物療法、静脈注射などを組み合わせて治療します。
腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、変形性腰椎症、腰椎術後の痛み：症状に応じてブロック治療、薬物療法、リハビリテーションを組み合わせて行います。
そのほかの痛みと痛み以外の治療
がんの痛み：痛みの症状緩和は主にオピオイド鎮痛薬で行います。すでに抗がん剤治療などを行っている病院で処方されているかもしれません。薬物治療で軽減しづらい痛みについてブロック治療やトリガーポイント注射などの治療が役立つことがあります。ご相談ください。
手術後の痛み：手術の傷の痛みなど長引く痛みに対して物理療法、薬物治療、ブロック治療を組み合わせて行っています。
肛門痛、会陰部痛：泌尿器科、婦人科などで検査をしても異常がなく、痛みが続く場合があります。
治療：仙骨硬膜外ブロック、薬物治療などを症状に応じて選択します。
そのほか、線維筋痛症、複合性局所局所疼痛症候群、幻肢痛、脳卒中後の痛み、腕神経叢引き抜き損傷などもご相談ください。
突発性難聴：突然発症する一側性の感音性難聴です。耳閉感、耳鳴り、めまいを伴うことが多いです。
治療：薬物療法が第一選択ですが星状神経節ブロック、高圧酸素治療も選択肢となります。
末梢性顔面神経麻痺：片方の顔の筋肉が麻痺する病気です。脳の病気に由来する場合と、顔面神経に主にウイルスによる障害が及んだ場合です。当院では後者に対し薬物治療に加え、星状神経節ブロックを行うことがあります。